~「早く日本に行きたい!」と、オンライン授業の留学生~
イーストウエスト日本語学校は、四半世紀以上、冬になると上級の学生を対象にした「落語鑑賞会」を行っています。昨年は、コロナ禍でどうすべきかについて何度も話し合った結果、1月28日に、中野区の施設(なかの芸能小劇場)を借りて実施しました。そこに至るまでに、何度も教務で話し合い、会場とのやり取りを経てのことでした。
「イーストウエスト日本語学校 落語鑑賞会」実施! ~教師で力を合わせて、万全の対策で臨む~
今年は1週間前にまん延防止等重点措置が適用されることとなりましたが、今回も無事小劇場で実施することができました。今年の鑑賞会が例年と大きく違うのは、ハイブリッド開催ということです。コロナ禍で2年近く経った今、対面で授業を受けている留学生は減る一方です。一昨年の11月に瞬間的に「入国OK」になった時期がありましたが、それ以来全く入国出来ていません。
今年3月に卒業した人達、日本語がどんどん上達して日本企業に就職していく人達がいる中、一切日本に入国できないとなると、今回の落語を小劇場で聞ける人の数は限られてきます。今回会場で落語を聞いたのは、上級クラスの35人だけとなりました。
今回の演目は、「まんじゅうこわい」と「時そば」です。コロナ禍で、思うように出かけられない日本にいる留学生、そして、何よりもいまだ母国でオンライン授業を受け続けている留学生は、心の底から落語を楽しんでいました。感想文に書いてあった次の言葉には、胸が痛くなりました。
将来日本に来て、落語を生で見たいと思います。
いつものように「落語」についての歴史などの話があり、いくつもの「小噺」があった後、演目「まんじゅうこわい」が始まりました。扇生さんは、「コロナ禍で悩む留学生のこと」を思いながら、随所に「今の話題」について触れていらした点が流石だと思いました。
第二部では、「日本の着物」の話を聞き、実際に着物を着るところまで見せていただきました。そして、2つ目の演目「ときそば」に移りました。最後には、会場からもオンライン参加の学生さんからも質問が出ましたが、それに丁寧に答えてくださいました。
ちょっと質問を挙げてみましょう。
質問① 何歳から落語を始めたのですか。
質問② お薦めの落語家はいますか。
質問③ どうして落語家になったのですか。
①では一般論を語り、③ではご自分の経験を丁寧に伝えてくださいました。こうした
「生の話」は一番心に届くのだと思います。
②に関しては、日曜日に春風亭昇太さんを挙げられました。その理由として、次のような話が出てきました。
春風亭昇太さんは、昔の言葉、古い話だけではなく、今の言葉での落語を、わかりやすくやってくれるので、ぜひ見てほしいですね。そうそう、YouTubeにもいっぱい載っていますよ。
では、まずは、オンラインで母国から参加した留学生の感想文を紹介し、次に小劇場で生の落語を見た留学生の声をお聞かせしたいと思います。
【オンラインで落語授業に参加した留学生】
(1)チョウさん
(2)ケンさん →③の質問をした学生さんです。台湾で授業を受けています。
【中野芸能小劇場で落語を聞いた留学生の感想】
(3)キンさん
(4)リさん
(5)シュさん
(6)ミョウさん
(7)チャオさん