2月末、日本語能力試験(JLPT)の結果」が、CEFRではどのレベルに当たるのかの相関関係が発表されました。
/https://www.jlpt.jp/about/cefr_reference.html

https://www.jlpt.jp/about/pdf/graph01_jp.pdf
JOPTのレベルの得点幅と、CEFRのレベルとの関係性をわかりやすくするため、表にしてみました。

ここで大切なことを2点挙げておきたいと思います。
1)<「CEFRの「言語能力」と「受容活動能力」に対応する参考表示であること>が抜け落ちないようにすること。
注にも明確に、<「CEFRの「言語能力」と「受容活動能力」に対応する参考表示であり、「産出能力(話す・書く)」「やり取り」は含まれません>と記されていますが、これが抜け落ちて「運用」されていく恐れがあります。
特に一般の方々には、こうした点は分かりにくく、ただレベルだけが使われ、それが測っているものへの理解が十分いきわたるのは難しいのではないでしょうか。
「ああ、N2は、このレベル。じゃあ、コミュニケーションも大丈夫だ」
等とならないようにしたいものです。そのためには、日本語教育関係者が「日本語教育が他領域の方々にも理解していただく」ために、より一層努力する必要があると思います。
2)「産出能力(話す・書く)」「やり取り」の力が見られる評価の在り方を考え続けること。
JLPTには、「産出能力(話す・書く)」「やり取り」がないと明示されています。「それは仕方がないこと」とするのではなく、何らかの方法で、こうした能力を測ることができる手段の開発などが求められます。大勢を対象に実施することは難しい面もありますが、新たに開発をするか、または今あるものをいかにして活用していくかなどを考えることが喫緊の課題ではないでしょうか。また、使用する側が、「JLPTで測られていない側面は、自分達で見ていく」といった姿勢も求められてくると思います。
最後に、「合格者への通知例」と「不合格者への通知例」、「参考情報」を掲示しておきます。

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